シープロ9.8馬力の整備 -キャブレターの取り外し-
警告!!このページはマニュアル等を参照した整備の模範的要領ではなく,自分の行った自己流整備の記録です。船外機の整備ミスは命に関わるという事を忘れずに,できるだけプロに任せる事を強くお勧めします!このサイトを参考にした結果による,いかなる事態にも責任は負えません!
中古で購入したマーキュリー: シープロ9.8馬力船外機。前回の釣行でトップスピードがやや伸びなかったので,久しぶりにキャブの掃除でもしてみよう。
まずはキャブレターを取り外す前に,船外機のエンジンを始動して燃料系統の燃料を抜いておく。
トップカウルを外す。
船外機後方(プロペラ側)にあるレバーを時計回りに,下向きになるまで回転させる。
トップカウルを外すと船外機の動力源部分が見えるようになる。キャブレターを探してみよう。
キャブレターは,船外機の前方(進行方向側)にある。
それではキャブを外していこう。
まずはチョーク・バルブのリンクとスロットル・バルブのロッドを外していく。
どちらのロッドもキャブ側で外した方が,キャブ単体になった時の部品が少なくて作業しやすい。また,両端を外してロッド単体にしてしまうと組付け時の向きが分からなくなったりするかもしれないので注意する。
まずはチョークバルブのロッドから外してみる。プラスチック製の固定具で固定されているので,指で矢印の方向に動かして,ロックを外す。
ロッドにかみこむような浅いツメがあるので,少し開き気味に力を掛けながら動かす。
ロックが外れたらロッドを矢印方向に引っ張って,キャブから切り離す。
同じ要領で,スロットル・バルブのロッドもキャブ側から切り離す。
続いて燃料が入ってくる部分をチェックしておく。スロットルのリンク&チョークのリンクが付いていた部分の反対側になる。
燃料タンクのホースを船外機に差し込む部分である「燃料チャック」から,キャブレターまでの経路。
チャックに入ってきた燃料は燃料フィルターで異物が取り除かれ,燃料ポンプを経由してキャブに入ってくる。
燃料ポンプの部分で燃料ホースを外すのだが,この状態で外すよりもキャブが外れてきてからの方が作業しやすいので,ここでは配置の確認のみにしておき,まだ外さない方が楽だと思う。
燃料ホースを外す前に,キャブ本体をグラグラにしていく。
キャブの取り付けボルトは2本だ。
ちなみにボルトが付いている大きな黒い樹脂製の部品は,キャブへ空気が入ってくる経路を形成するダクト部分。
ボルトを外していく。ソケットのサイズは10mm。
1本だけを緩めるのではなく,まず2本とも1発緩めてから均等に緩めて外していく。
ボルトが完全に緩んだら,ボルトは抜かないで通したままにしておく。
キャブ本体の取り外し。ボルトを通したままにした状態でキャブをエンジンから外していくと部品の落下を防ぎやすい。
写真では見えないが,矢印部分にエンジンとキャブの間に入っているガスケットがあり,指で押さえている。
キャブを外すとき,このガスケットが落下しやすいので注意しよう。まあ落下させても簡単に拾えるし,向きが分からなくなることも無さそうだが。
キャブ側に残っているガスケットは,こんな感じだ。
そして最後に,この状態で燃料ホースを外す。矢印部のクランプを手でずらし,ホースを抜く。工具等でホースを掴むとホースが傷むので注意すること。
外したキャブを,綺麗なウエスの上に置く。
キャブを外した船外機はエンジンの内部に異物が入りやすいので,トップカウルを付けておく。
すぐにキャブを付けない場合や風が強い日などでは,エンジンのキャブが付いていた部分をビニールで覆ったりテープなどで塞いでおこう。
キャブの取り外し,完了!